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NEW!!犬猫の殺処分について

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「殺処分ゼロ」を語るとき、動物に対する多様な考えや想いがある中で、誤解されることを恐れずに発言をすることは大変勇気がいることです。しかし、ここ数年の殺処分ゼロブームによって、行政へ過度なプレッシャーがかかり、そのしわ寄せが本来、守りたいはずの犬猫に及んでいるという現状を直視しなければなりません。

そこで、もう一度「殺処分ゼロ」について考え、整理してみたいと思います。

 

「殺処分ゼロ」の真意は、不幸な動物を減らすこと!

これを達成するためには前段階としてクリアしなければならない課題が沢山あります。

 

まずは、施設にきてしまう動物を減らす対策が必要です。

なぜ大量の動物が生み出され、行き場を失うのでしょうか・・・?

★日本の動物の大量消費・大量生産を容認する社会の問題。

★消費者であるみなさんの意識の変化・向上が鍵。

(動物を家族に迎えるのであればまずは動物保護施設を選択肢に持つことなど)

★その他では、野良犬、野良猫の対策も必要。

 

つまり、

  • ・動物取扱業の規制、取締強化
  • ・一般飼い主の飼養責任強化
  • ・国民の動物福祉への意識向上
  • ・不妊去勢手術の徹底   などが目標を達成するためには必要不可欠です。

 

こういった過程を無視し、一足飛びで「殺処分ゼロ」の数値だけを目指した結果、施設の中の動物の福祉が損なわれているのが現状です。

 

1月24日のNHK「クローズアップ現代+」に取り上げられていた行政と民間のそれぞれの動物保護施設は、どちらも、ゼロという数値にこだわり過ぎたがゆえに、一番肝心な「動物福祉が守られていない」という本末転倒な結果になった典型例のように思います。

 

施設=箱ものをどんどんつくって解決する問題ではありません。殺処分対象となる犬猫が生まれる原因を解決しない限り、ただただ溜まっていき、個々の福祉が蔑にされる結果になります。

 

また、動物を所有・占有する者は、行政及び民間の動物保護施設、動物取扱業や一般飼い主などの立場にかかわらず、動物福祉の原則である「5つの自由」を遵守した飼養管理をすることが最低限必要だということを忘れてはいけません。(動物との共生を考える連絡会が飼養管理基準の一つのモデルとして提案した「動物飼養管理ガイドライン」

 

最後に、

「殺処分ゼロ」はスローガンであって、決して数値目標ではありません。

そして、動物の飼養者はどのような立場でも、しっかりと「5つの自由」を考えた飼養管理をしていくことが大切です。

動物を飼うことは一つの「感情のある命」を迎え入れることだと認識し、飼い主の一方的な都合や思想を押し付ける存在ではないことを知ってください。

「ただ生きていればいい」という考え方から「動物の生活の質を守る」考え方へシフトチェンジしていきましょう!